100年ふくしま。コラム

現代人は歯がいのち 歯科医院美緒 園田正人

訪問歯科の分野から、健やかな生活のために。

2020/09/29
078 コロナだからといって…

先日、新型コロナの感染を恐れ、顔の形が変わるほど腫れるまで受診を控えていた患者さんがいました。
命に関わる事があるので、我慢にも限度があるなと考えてしまいました。

今回は歯科の感染リスクについて私見を書きたいと思います。

歯科はエアゾルが発生するので感染リスクが高いと言われていますが、本当でしょうか?

空気中に多数の(ウィルスも含む)微粒子が浮遊している状態のことをエアゾル状態といいます。
歯科のエアゾルは70%が器具から出た水で、30%が切削片と体液(唾液と血液)なので、唾液・血液のみの吸引や、咳をして発生するエアゾルよりもウィルス量は少なくなります。
そのエアゾルも口腔外からのバキュームで80%が吸引されます。
唾液の中にはウィルス量が多いとの報告もありますので、治療前に殺菌水等でうがいをしていればなお効果的です。
最近では、熱や咳があれば歯科を受診する人はいません。風邪症状があって受診する医科の病院とは違うのです。

感染防護や患者さん毎のユニット清掃を行っている歯科医院であれば、感染リスクは低いというのが私の私見です。
痛みや食事に不具合がある場合は、我慢せず治療に行きましょう。

作 者
歯科医院美緒 園田正人

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