100年ふくしま。コラム

ラマルクな話 音楽工房あんだんて 榊原彩

フランス・日本の文化、暮らしの考察

2017/01/27
005 足し算の国

まず、左手で膝をポンポンと叩く。
そして、右手は左の倍の速さでたたく。
つまり左のポンの間に右手がポンポン。
音楽の世界では左手4分音符、右手8分音符となる。

なんと、これが全くできないフランス人。

左手一本の時は何とかなるものの、右手が入ったとたん左手のリズムが乱れる。
どうやら、右手が2回たたくのを待って左手を打ち下ろすという、本末転倒なことが起こるらしい。
8分音符でこうなら、16分音符(4倍速い)になったらどうなるの!と先生は頭を抱える。
フランス人よ、何故できない!

ある日買い物に行ってハタと気付いた。
3ユーロの品を5ユーロ札で支払い釣銭を受け取る。「3ユーロ、はい、4、5」と手のひらにコインを足してゆく。

そう、この国は足し算の国だった。

大きい物から小さいものを割り出すのは苦手で、一つ一つ足してゆくのだ。
リズムも同じだ。

ああ、どうしよう。

作 者
音楽工房あんだんて 榊原彩


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