100年ふくしま。コラム

いい家って何だろう 一級建築士 hana 鈴木千寿子

一級建築士 hanaの鈴木さんと考える、家づくりのアイデア

2022/03/30
076 家の中に収納を散りばめて、スッキリ、便利な住宅に。

今月、母の命日があり、亡くなって今年で10年になります。10年前だと、設計事務所を開設して一年目の私は、全く仕事が無かった時期だったので、仕事ぶりを母に見てもらうことが出来ませんでした。

大学生の頃に住宅プランの課題があり「自分の想った通りに建てられるとしたら、どんな家がいい?」と母に尋ねた記憶があります。母は「部屋全ての壁が、壁の様で実は収納になっている家がいい!」と答えたのを覚えています。「何それ、変な家!」と大笑いしましたが、子供達が大きくなるにつれて物が溢れる我が家を目にする度に、こういう収納があったら便利だなと思うのです。

子供達がリビングにどさっと置く通学カバンや上着を収納出来るファミリークローク。脱衣室に併設された家族皆の着替えが入るファミリークローゼット。マンガや雑誌の乱雑さが目に付かない扉付ブック収納。扇風機や暖房機もきちんと収納出来たら…。

私が考えた住宅プランを母に褒めてもらえるように、家事動線がコンパクトで機能も充実した住宅をこれからも提案して行きたいと考えています。

作 者
一級建築士 hana 鈴木千寿子

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