100年ふくしま。コラム

現代人は歯がいのち 歯科医院美緒 園田正人

訪問歯科の分野から、健やかな生活のために。

2014/07/25
012 歯周病と糖尿病

糖尿病の人は歯周病になりやすく(2倍以上)、悪化しやすい事はよく知られていますが、歯周病が糖尿病を悪化させる事をご存知ですか?

人は、体の中に入ってきた歯周病原菌に対抗するため、サイトカインというタンパク質を出します。
このサイトカインが血糖を低下させるホルモンの働きを邪魔し、その結果、重度の歯周病である糖尿病患者さんは、血糖が安定しにくくなるのです。
歯周病と糖尿病が及ぼしあっている悪影響は、血糖コントロールが悪いために起こるものなので、血糖コントロールが良い人と、糖尿病でない人に大きな違いはないと考えられています。
また、最近では、「糖尿病患者の歯周病を徹底的に治療することで、血糖コントロールが改善された」という報告がよく見られるようになってきました。

糖尿病と歯周病を同時に治療すれば、相互に良い影響を与えることは間違いありません。

歯周病は予防できますが、かなり進行するまで自覚症状はありません。
糖尿病でない人でも歯周病は進行します。
しっかりと治療し、健康を維持しましょう。

作 者
歯科医院美緒 園田正人

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