100年ふくしま。コラム

現代人は歯がいのち 歯科医院美緒 園田正人

訪問歯科の分野から、健やかな生活のために。

2018/09/28
055 食べる事の障害

嚥下障害(えんげしょうがい)という言葉を聞いたことがありますか?
嚥下障害とは飲み込みの障害を言います。
飲み込むためには様々な機能が必要になりますが、機能は正常でも食べられない人たちがいます。
それは、食べ物を認識する認知力が低下した人です。

例えば、おせんべいとプリンでは、皆さん食べ方が違うはずです。
これは、食べ物を無意識に認識して食べ方を決めているからです。
プリンは噛まないし、おせんべいをすする人はいません。

しかし、認知症患者さんではそうはいきません。
最初は認識できるものだけを食べるので偏食になります。
次に食べ物の認識が出来なくなると、食べる力はあっても飲み込まなくなります。
最後には食べることも忘れてしまうので、食べることを拒否します。

食べることの障害は飲み込む機能だけでなく、認知力によるところも大きいことを知っていただければと思います。
認知症は病気ではなく症状です。
食べないこと、拒否することにも必ず原因があります。

作 者
歯科医院美緒 園田正人

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