100年ふくしま。コラム

現代人は歯がいのち 歯科医院美緒 園田正人

訪問歯科の分野から、健やかな生活のために。

2018/02/23
049 禁絶食の勧め

高齢者肺炎の多くは誤嚥性肺炎と言われています。
誤嚥性肺炎は、食べ物や唾液が誤って気管に入り(誤嚥)、肺炎を発症したものです。
また、誤嚥は飲み込む力が低下してくると起こりやすくなります。
飲み込みは運動といわれるほど様々な筋肉を使いますので、筋力の低下がそのまま飲み込む力の低下になります。

筋肉は長期間使っていないと機能が低下します。
つまり、高齢者は食べ続けて(飲み込みの筋肉を使い続けて)いないと食べられなくなるのです。

肺炎になると病院では『絶食』といって飲み食いが禁止されてしまう事が多く、肺炎は治っても、筋力が低下し、さらに誤嚥しやすくなり、肺炎での入退院を繰り返すようになってしまいます。
そうならない為には、肺炎になっても食べ続けることが必要なのです。
『禁絶食』です。

誤嚥は食べ物の形態や食事中・食後の姿勢を整えることで、防げることが多くあり、入れ歯を使い続けることも誤嚥予防には重要です。
食べ続けることで飲み込む筋力を維持し、健康で長生きしましょう。

作 者
歯科医院美緒 園田正人

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