100年ふくしま。コラム

現代人は歯がいのち 歯科医院美緒 園田正人

訪問歯科の分野から、健やかな生活のために。

2019/06/28
063 食事を噛むために必要なこと

噛んで食べるためには何が必要でしょう?まず思い浮かぶのは『歯』でしょうか。
実は歯がすべて残っていても、舌の力が弱くなると食事を噛むことが難しくなってくるのです。
噛むためには、舌で食べ物を捏ねて歯の上に乗せ、外にこぼれないように頰で支える必要があります。

硬いものが食べにくいからと言って、柔らかいものばかり食べていると噛む回数が少なくなるので、舌の力が弱くなり、飲み込みにも支障が出てきます。
歯の本数が同じでも、舌の力が強い人ほど噛む回数が多く、舌の力が弱い人は噛まずに飲んでしまうというデータもあります。
歯がない場合は噛めませんが、歯や入れ歯が痛い場合も、治療しないと噛まずに飲み込むようになるので、舌の力は低下します。

舌の力を維持するためには、普段の食事をよく噛むだけでなく、トレーニングが必要です。
舌を思いっきり前に出す、口を開けた状態で舌を上顎に着ける、といった舌を動かすトレーニングの他に、強めのブクブクうがいや、口を閉じてガムを噛む等も有効です。
舌の力を維持し、健康寿命を延ばしましょう。

作 者
歯科医院美緒 園田正人

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