100年ふくしま。コラム

現代人は歯がいのち 歯科医院美緒 園田正人

訪問歯科の分野から、健やかな生活のために。

2017/05/26
040 歯の病気は遺伝する?

『歯石が付きやすい体質』『虫歯になりやすい体質』『親も歯槽膿漏』だから自分も…
よく聞く言葉です。本当でしょうか?

歯の形や溝の深さ等、形態的なものは遺伝します。
歯の大きさは栄養状態が良いと大きくなりますが、基本は遺伝的な要因で決まります。
食事の嗜好、唾液の性質や口腔内細菌の種類(割合)、歯磨き習慣等は、家族性に似た傾向になる事が多く、遺伝と間違えやすいですが、後天的なものです。
歯石や虫歯、歯槽膿漏も後天的な要因が大きく、歯磨きができていればて、遺伝的に不利なことがあっても大部分は予防できます。
咬み合わせも遺伝だと言われてきましたが、最近では後天的な要因が大きく、乳歯時期での矯正治療と食事内容が重要なこともわかってきました。
しかも、その後天的に得た形態が遺伝する可能性があるという『後天的獲得形質の遺伝』にまで話が広がっています。
最近の歯科検診で不正咬合の子供が増えてきた事も『後天的獲得形質の遺伝』なのかもしれません。

作 者
歯科医院美緒 園田正人

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