100年ふくしま。コラム

現代人は歯がいのち 歯科医院美緒 園田正人

訪問歯科の分野から、健やかな生活のために。

2022/07/29
099 国民皆歯科検診

国会で『国民皆歯科検診の義務化』について検討されています。

1989年に始まった『8020運動』は、80歳で20本の歯を残すというものですが、2016年に50%の人が達成しました。達成したのは良い事ですが、次の課題が出てきました。75歳以上になると『咬みにくい』と訴える人が7割近くもいたのです。これは、歯は残っていても歯周病などで咬みにくいという事です。
この『咬みにくい』を減らすためには、良い状態の歯を多く残す事が必要になります。将来の『咬みにくい』を減らすための国民皆歯科検診です(だと思っています)。

歯がなくなる一番の原因は歯周病で、『細菌』と『歯に加わる咬む力』をコントロールする事で予防できます。歯周病を予防すると、糖尿病や脳梗塞、認知症、転倒等のリスクが低下し、健康寿命が伸びます。さらに、年間医療費が少なくなる事もわかっています。
歯周病の予防は、個人の健康やお財布に優しいだけでなく、日本の財政の一助となるのです。いまからでも、歯周病を予防しましょう。

作 者
歯科医院美緒 園田正人

現代人は歯がいのち もくじ

TOP

© 2020 100年ふくしま。コラム