100年ふくしま。コラム

現代人は歯がいのち 歯科医院美緒 園田正人

訪問歯科の分野から、健やかな生活のために。

2016/04/29
029 食事をきちんと食べていますか?

高齢者の食事量が減少すると、脱水が起こりやすくなり、その次に低栄養状態となります。
低栄養状態とは、たんぱく質とカロリーが必要量とれていないことをいい、持続すると体重が減少します。
この時の体重減少は脂肪だけでなく筋肉も一緒に減少しますので、転倒、歩行困難、疲れやすい等の症状がでてきます。

低栄養を発見するためには、体重減少率を使います。
[ 体重減少率=(平常時体重−現在の体重)/平常時体重×100 ]

体重減少率が1か月で5%、3か月で7.5%、6か月で10%以上であれば、危険な状態です。
例えば、高齢者で体重50キロの人が10か月後に45キロになっていたら、低栄養のとても危険な状態なのです。
全身的な病気が原因で低栄養状態の人もいますが、入れ歯や歯の不具合で低栄養になっている人もたくさんいます。
入れ歯が悪いせいで半年後には歩けなくなるかもしれないとは誰も考えないですよね?
でも、実際に口の不具合は半年後の生死に大きくかかわっているのです。

何も気にせず食べられる口を維持し、健康寿命を延ばしましょう。

作 者
歯科医院美緒 園田正人

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