100年ふくしま。コラム

現代人は歯がいのち 歯科医院美緒 園田正人

訪問歯科の分野から、健やかな生活のために。

2022/07/19
098 誤嚥性肺炎の治療

ここ最近、肺炎で入院し、退院したが義歯が合わないから見てほしいという依頼が何件かありました。
全員が入院前に比べ、何キロもやせてしまったため、義歯が合わなくなっていました。痩せた理由は、栄養不足です。全員が、食事を止められ(禁食)、入れ歯を外され、点滴だけの栄養補給でした。

はっきりお伝えしますが、誤嚥性肺炎の治療に禁食はありません。世界中探しても、禁食が誤嚥性肺炎の治療に有効だという報告は、一つもないのです。当たり前です。食事を止めても、一日1.5リットル出ている唾液は、止めようがないからです。

入院して、病院から禁食と言われたら、ほとんどの人が断れないと思います。今まで、10年近く、同じことをお伝えしてきましたが、禁食は減りもしません。入院しないように、肺炎にならないように体を維持するしか方法はないのかもしれません。
体を維持するためには、栄養が大切です。特に、高齢者は、しっかり栄養を取れば、毎日リハビリをするのと同じくらい体が維持されます。栄養維持=健康維持です。

作 者
歯科医院美緒 園田正人

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