100年ふくしま。コラム

現代人は歯がいのち 歯科医院美緒 園田正人

訪問歯科の分野から、健やかな生活のために。

2022/10/05
101 骨髄炎

皆さんは、歯が原因で起こる骨髄炎があることをご存じですか?
骨髄炎とは、骨の中にある『骨髄』に炎症が生じたもので、本来無菌の骨髄の中に病原体が入り込むことで発症します。
一般的に、病原体は、体の他の場所から血液で運ばれて骨髄に入り込みますが、歯が原因の場合、虫歯から歯の中を通って、直接、顎骨内に入り込むことがあります。

骨の炎症は、歯の中の病原体を除去し、根の治療をすれば、自分の免疫力で治癒することがほとんどですが、再発を繰り返していたり、骨粗鬆症治療薬を使用している人はそうではありません。再発を繰り返している人は、炎症が治まらず薬で治らなければ骨を削る手術が必要になります。骨粗鬆症治療薬を使っている人は、炎症が治まっても骨が腐ってしまうことがあり、こちらも手術が必要になります。

骨髄炎は完治したかどうかも分かりにくく、治療が難しい疾患の一つです。
折れてしまった歯や、神経まで虫歯になった歯は、体の中に病原体が入る通り道になってしまいます。

歯の健康チェックをして、全身疾患の予防につなげましょう。

作 者
歯科医院美緒 園田正人

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